西野カイン「Anonymous (アノニマス)」

10月8日(土)~11月23日(水・祝)

COCONOアートプレイス 
観覧料/大人300円 中学生以下無料 障がいのある方150円
上記観覧料で、 瑛九 や池田満寿夫など「小コレクター運動」により市民が所有した貴重な絵画を展示している、オモヤギャラリーとハナレギャラリーも見ることができます

「孤独」や「生きづらさ」を繊細な線で表現し、若者から共感を得ている西野カインさんの展覧会を開催します。福井や東京などでライブペイントを行う若いアーティストです。恐れることなく自己表現する彼女の強さと優しさを是非とも感じに来てください。

「例え飼い犬だとしても人工知能ではない 生きた人間だから痛くも辛くもなるんだ」

この言葉は表の作品タイトルである。

溢れ出る負の感情を、自分の手で紡ぎだし、「絵」と「言葉」で表現する。

細く細かい線によって描かれた人物表現は、何本も重なり合うことで太い線となり、西野カインの固い意思として具現化される。

自我が強く、集団生活に馴染めない。自分の存在意義、生きる意味とは何かわからず自暴自棄になる。死にたいと。西野はこうした感情を隠すことなく絵で表現する。そこに添えられたタイトルは西野自身の経験を通して抽出された言葉であり、社会への彼女なりの問題提起である。若い西野が、他人から何と言われようとも恐れることなく表現するのは、今を生き、日々辛いことに直面する私たちに「あなただけではない。自分を信じられないとき、生きていくのがつらいと感じたとき、一人で抱え込まず何かで表現して。わかってくれる人がいるはず。私はそうだったから。」と伝えるためだ。

西野の作品は一見、グロテスクな表現や、暗い絵に思えるかもしれない。しかしそこにある西野の優しさを感じてほしい。

ライブペイント ※要観覧料
10月16日(日)13:00~16:00
11月20日(日)13:00~16:00
大野の空気と西野カインさんの感情がどのような化学反応をもたらすか。
90×180cmの大きな画面に描きます。描いていく経過を最後までお楽しみください。

【作家プロフィール】

西野カイン(にしの・かいん)
2001年 
 福井県越前町生まれ      
2015年(14歳) 
 初めて展覧会に出展する/「ゴアデッキ展」(大阪)
2016年(15歳)
 三人展を自主企画/「切断魔」(東京)
 初めて原画が売れる
 「福井中学生アートリンピック展」銀賞受賞
 「廃都市展」(名古屋)
2017年(16歳) 
 初めてライブペイントを行う
 「愛知アートフェスタ 百人ライブペイント」
2018年(17歳)
 防波堤に10メートルの壁画を制作(茨城県土浦市)
 個展「拝啓、親愛なる孤独」(東京/原宿)
2019年(18歳)
 所持金3000円とペンだけ持って上京し、生活費を投げ銭のみとする。
 路上ライブペイントで東京、大阪、名古屋を巡る
2020年(19歳)
 個展「カタストロフィ」(福井)
2021年(20歳)
 NHKドキュメンタリー「孤独を描いて」放送
 岩波ジュニア新書出版書籍
 「自分を変えたい」のカバーイラスト、挿絵を担当